これが世界のネット企業ベスト100だ!

あけましておめでとうございます。本年もこのいい加減なブログをよろしくお願いいたします。というわけで、昨年10月にこのブログで紹介し、一部のネットマニアにだけご確認いただいた「これが世界のネット企業ベスト100だ!」の最新版から本年はお届けしたいと思います。

米国ではとんでもない寒波が続いているようですが、寒くなれば儲かる、暑くなれば儲かるのがネットの世界でございます。まさに異常気象仕様。家やオフィスに引きこもれば引きこもるほどネット企業が儲かるのでございます。さて、そんな話はともかくまずは以下の表をご確認ください。


今回も注目はやはり圧倒的な1位のGoogleです。昨年の10月から約5兆円時価総額を伸ばし、38兆円を超えました。Googleの強みは圧倒的なネット広告のシェアです。米国のネット広告市場が4兆4000億円と言われていますが、なんとその4割2兆円弱をGoogle1社で牛耳っているのです。さらにその内容がグッドです。ここ1年くらいでPC広告を逆転するであろうモバイル広告スマホタブレット)が伸びているからです。さらにさらにこれから伸びるであろう動画広告がYoutubeで万全の体制です。そりゃあ、株式の評価高まりますよね。あと一声で40兆円です。時価総額が世界一の企業は現在アップルで48兆円ですが、昨年はこのアップルと倍以上の開きがあったことを考えると、ものすごいピッチで追い上げているといえます。アップルを超える日がくるのか、それともアップルが逃げるのかこのレース目が離せませんw

もちろん、アマゾンも注目ですよね。なんてったって赤字なのにw15兆円企業ですからね。どれだけ投資家がアマゾンの将来像に注目しているかってことですよね。アマゾンの強みは物販ですが、キンドルを使ったデジタルコンテンツ販売にみんな期待していることがよくわかります。というか、米国型タコおやじ、CEOのジェフ・ベゾス氏に賭けているといってもいいかもしれません。先日、同氏が病気で倒れるということがあったようですが、投資家の最大のリスクは彼の健康状態かもしれません。ぜひ、養命酒など飲んでこの冬もがんばっていただきたいところです。

眠れる獅子、いや寝てない。中国最大のネット企業、アリババグループの動きも見逃せません。香港市場の上場がレギュレーションの問題で難航しているようですが、そんなことはおかまいなくBtoB、BtoCともに中国消費市場の成長を背景に業績はうなぎのぼりのようです。最近では、宿敵テンセントと戦うためにチャット&ゲームという領域までその影響力を行使しはじめました。まさにアジアのネットの巨人が世界に向けて動き出そうとしている感じです。ソフトバンクはこのアリババグループの株式を約3割保有していますからね。孫さんマニアな人たちにとっても、この会社の動向は目を離せません。あとは、創業者がヨーダ似のため一部スターウォーズファンの人たちからも支持されていることを付け加えさせていただきます。

次に、フェイスブックですが、こちらも10月から2兆円ほど時価総額を積み増して順調に成長しているように見えます。若者のフェイスブック離れだとか、ソーシャル疲れだとか、将来性に対する不安は次々に湧いてくる同社ですが、今のところモバイル広告の売上の伸びが、ことごとくそうした不安を打ち消してくれています。さて、このまま成長し、Googleに迫るような局面があるのか、それともどこかで失速してしまうのか、このあたりもネット企業ウオッチャーにとっては楽しみになってきております。
(そうだこの記事ほとんど読まれていないのでこちらも参照してくださいね「フェイスブックの苦悩とテンセントの憂鬱」)

前回の調査から大きくジャンプアップした企業、それは言わずと知れたTwitterです。10月公開前のぼくの利益を出せない構造をベースにした1.5兆円という過小評価を見事に乗り越えてw公開後は3兆円企業に。一時は4兆円に肉薄もしておりました。素晴らしいですね。いずれにしてもTwitterはそのユニークなサービスから今後いかにマネタイズするかが問われるわけですけど、ゲームとかはじめたらちょっとげんなりするかもしれないし、難しい局面と言えるでしょうwぼくにとって。

このように一つ一つの企業を取り上げて、いかに適当に書いているとはいえ、書き続けると疲れます。さらに言うと、これからコストコが混む前に買い出しに行こうと思っているぼくの時間をどんどん奪っております。そろそろやめたいと思いますが、日本の企業に触れないわけにはいきません。全体的な傾向を言いますと、「Buy abenomix」の影響で時価総額は膨らんでおります。今回は国内企業22社ランクインさせていただきました。(あれあれ、そんな中で、なんか73位にあるファンコミュニケーションズという会社だけ青い網掛けがされてしまってますね。すみません。これはぼくのミスです。)日本企業が世界ランク上位に食い込むためには、やはり世界市場に出ていくしかないですね。そのあたりは各社の経営者も十分肝に銘じていることでしょう。

意味もなく私が勝手に選んだベスト100社の時価総額を合計しますと、今回は174兆円というわけのわからない数字になります。前回の10月の時点では151兆円でしたから、なんと23兆円も大きくなっています。それだけ世界経済の中に占めるネット企業の影響力が大きくなったということですね。

さて2014年もようやく動き始めた感じです。今年はネット企業にどんなドラマが待っているのか。昨年はスマホに湧いた1年でしたが、今年はもう少し深い場所でのビジネスが注目されるような気がします。

今週末から東京もだいぶ寒くなってきました。それではみなさんもくれぐれも風邪などひかないように、外出を控えてますますネット企業を成長させるために、自宅でネットを楽しんでください。それではまたご機嫌よう。

@ankeiy

これが日本のネット企業ベスト100だ!

みなさん、こんにちは。冬休みをエンジョイしておりますでしょうか。ぼくの場合、伊豆の温泉にでも行こうと思い、家族を誘ってみました。すると長男は車に酔うので3時間も乗っている自信がないので行かないといい。次男は友達のお父さんからスーパー銭湯の割引券をもらったからそっちに行くっていう。まったくもって最近の若者は冬の温泉のありがたみをどう思っているのやら。というわけで今日も自宅の湯船につかる予定のぼくです。まあ、人生なんてそんなもんです。

さて、みなさん9月にこのブログではじめた国内ネット企業の時価総額ランキングも今回で3回目になります。前回、10月18日付けで調べておりますから、あれから約1か月半、国内のネット企業はどう動いたのでしょうか。

ということで早速ランキングを見てみましょう。


上位はほぼ移動はありません。前回ヤフーショッピング無料化ショックで下落していたヤフーもやや復活。東証一部入りを果たした楽天も堅調に株価を伸ばし2兆円の大台に乗せております。ガンホーは相変わらずの好業績ですが、期待があまりにも大きすぎての下落となっています。カカクコム、ネクソンは株価は下がっておりますがランキング的にはおかわりなく、エムスリーも不動です。

上位陣で全体的に株価が上昇しているセクターはオンライン証券ですね。個別の企業でいいますと、サイバーエージェントファンコミュニケーションズアドウェイズあたりが上昇しています。逆に下方修正を出したMonotaro楽天東証一部インデックス入りを意識してスタートトウディが下げています。時価総額1000億円以上の企業は9月の時点で21社でしたが今回は24社まで増えています。

モンスト人気で久しぶりにmixiが1000億円の大台に復活しています。新規上場のじげんも970億円と大健闘ですね。この3か月はIPO人気が続きましたから、ランキング50に4社も新顔が登場しています。フリービット、ドリコムといった古株も急上昇ではじめてランクインしました。

逆にランクから落ちてしまったところは、Klab、オイシックスエニグモ、ライフネット、モブキャストといった企業です。50社の時価総額の合計は12兆2425億円で、前回の10月から9%ほど上昇しています。しかし、残念なことに14兆円を超えるフェイスブック時価総額には50社まとめても未だにかないません(涙)

さて、2013年はネットデバイスのスマート化から、スマートフォンの波にうまく乗れた企業が軒並み株価を上昇させました。さてさて2014年はどうなることでしょう。ぼくも自宅の湯船につかりながら考えてみることにしましょう。ぷかぷかと小さな波を立てながら。

@ankeiy

「いいね!」数に見るぼくのブログの傾向と対策。

みなさん、こんにちは。いつもこの適当なブログにアクセスいただきありがとうございます。いよいよ今年も押し迫ってきましたね。ということで「ダダステーション」も今年書いた文章でこの1年を振り返ってみたいと思います。しかし、ブログって難しいですよね。みんなに受けそうなことって、まったく書きたくなかったり、かといって自分の書きたいことだけ書いていても誰も読んでくれなくてつまらないし。まあ、そのあたりをフォーカスしてぼくのブログではどんなテーマが受け、どんなテーマがダメだったかをフェイスブックの「いいね!」数を元に振り返ってみたいと思います。

今年の7月23日に約1年ぶりに「ブログでも書いてもみよう」となぜか思いました。それから約5か月間、2013年は適当にw24本の文章を書きました。その間、約30万UUのみなさんに36万PV閲覧していただきました。ありがとうございますm( )m

まずは1年ぶりに書いたタイトルが「企業DNAについて思うこと。」企業にはそれぞれ表には現れてこないけど脈々と流れるDNAのようなものがあるんですよって話です。こちらは67「いいね!」をいただきました。久しぶりに書いた文章が67人にも「いいね!」してもらってちょっと気を良くしたことを覚えています。

次に「小泉今日子の芸能プロダクションと壇蜜のネイルサロン、投資家はどちらに投資するべきか?」という長いタイトルの文章を書きました。これは当時人気TVドラマ、「あまちゃん」と「半沢直樹」が放映されている中で、ドラマの中の登場人物が相次いで起業したものですから、どっちが儲かる事業になるのかっていう内容で書きました。そしたら「いいね」はたったの3。トほほです。そんなこと誰も興味なかったんですねw

「おかしいなあ。TVネタだめなのかあ」と思いつつ。もう1本がんばってみました。「会社に残って10倍返しをする方法について」という今だともう恥ずかしくなるようなタイトルで「半沢直樹」にかけて長期投資の重要性を語ってみました。結果は6「いいね!」でした。ダメですね。ぜんぜん受け入れらません。

ドラマに絡めて書くと、ぜんぜん「いいね」されないので、次は少し真面目な話にしようかなあと思って「人生が変わる、自分が変わる、人脈の作り方。」という文章を書きました。若い人たたちの中に、セミナーや会合にばかり出席して名刺交換ばかりしているけど、そんなこと何の意味があるの?っていう話にしました。こちらは59「いいね!」でした。この文章はGoogle先生に拾ってもらって「人脈の作り方」という検索ワードで1位表示されるようになり、その後も定期的にアクセスされるようになりました。

次は8月21日、確か夏休みで翌日から旅行に行くんでちょっとブログでも更新しておくかってことで、「マネーの虎が倒産する理由について」という文章を書きました。これはテレビ番組「マネーの虎」に出演していた社長の会社が倒産したというニュースを受けて、「人にアドバイスする立場になると慢心しがちなので気をつけましょうね」という内容でした。こちらは311「いいね!」いただきました。旬なニュースに絡めて、みんなの潜在意識にあるようなテーマを拾うとやはり共感されやすいですよね。あと成功者の失敗は蜜の味ってことですかねw。

9月残暑が続く中「孫さんに足を向けて眠れないネット界隈の話。」という文章を書きました。そもそもブログはネット上のメディアですから、ネットに関する話題は受け入れられやすいってのはありますよね。そこで、スプリントの買収で相変わらず世間を騒がしていた孫さんの武勇伝を取り上げてみました。こちらはそこそこバズりまして、2,980「いいね!」いただきました。孫さんの絶大なブランド力に頼りましたねw。

成功者孫さんの話を書いたんですが、必ずしも世間から成功者と思われている人も幸せじゃあないんだよということを書きたくなり「成功した人が幸せでなくなる理由について」という文章にしました。こちらは32「いいね!」でした。やっぱりニュース性やインパクトがないとなかなか「いいね」してもらえません。

そこで再び孫さんネタを持ち出します。新型iPhoneの発売を前に、「ソフトバンクはドコモにやられてしまうんじゃないか」という世間の空気をもとに、ぼくらの孫さんはきっとウルトラC級のプランでこのピンチを乗り切るはずだということで「iPhone販売でピンチの孫さんの大逆襲を考えてみた。」という文章を書きました。ところが、さすがに10分ほど考えたぼくの適当なアイディアはウケることなく、8「いいね!」で終わってしまいました。iPhoneの販売もドコモの稚拙なプロモーションもあり、孫さんの大勝利でしたね。

少し切り口を変えようと思い、次は「日本のネット企業が束になってもGoogle先生にまったく歯が立たない件について」を書いてみました。孫さんの物語が受けたのだから、もう少し規模を拡大して日本のネットベンチャー全体の物語を作ろうという企画です。こちらは3,150「いいね!」いただきました。日本企業の時価総額をトータルしちゃうっていう一発ネタが受けたんでしょうね。普通の株式情報ならそんなこと絶対しないですからね。あと数字を扱うときは単純化してとにかくシンプルにするってことが大切なんでしょうね。

そして秋になり、前回Googleネタが受けたものですから、二匹目のドジョウを狙って学園ドラマ風に「もし、Google先生が学園ドラマの主人公だったら。」というタイトルで、Googleのネット上での影響力の大きさを風刺しました。結果は23「いいね!」でした。やっぱりふざけすぎると「いいね!」って押してもらえないんですよね。厳しい。

続いて10月8日、この日は暇だったんでしょうね。なんと1日に2つの文章をアップしています。一つ目は「俺の頭はフリーだ。孫さんは200兆の夢を見る。」ヤフーのショッピング無料化のニュース合わせて、孫さんネタを書きました。孫さんの自虐ネタ「ハゲ」も組み入れる至れり尽くせりの文章だったんですが、いかんせんタイトルがわかりずらいですよね。こちらは反省しました。結果は176「いいね!」です。2つめは「「GoogleがTwitterを買収する!?」の件について」という文章をアップしました。こちらは上場が目の前に迫ったTwitterは上場などせずにGoogleに買収されてしまえば、みんな幸せじゃないかという極めていい加減な文章です。こちらは愕然の10「いいね!」でした。

前日のTwitterの文章がほとんどウケなかったので、もう一度リベンジしようと考えたのが「もし僕がダイナースカードでTwitterを買収したとしたら。」という妄想文章です。こちらは169「いいね!」をいただき一部の妄想マニアのみなさんに大変受け入れられました。しかし、ふざけすぎると際物扱いされてしまいますから残念ながらバズ効果はありませんw

続いて、孫さんがゲーム会社スーパーセル買収に動いたというニュースを受けて「孫さん、3分クッキング 〜特別な細胞炒め〜」という文章書きました。これはたまたまつけたテレビがキューピーの3分クッキングをやっていたので、それで書いたという適当極まりない文章です。やはりその適当さゆえでしょうか。23「いいね!」しかもらえませんでした。ちょっと話がぶっ飛びすぎましたw

続いて「生産性を上げないと給与が上がらないって本当ですか?」というタイトルではじめて他人のブログに絡んだ文章を書いてみました。Twitterなどで議論になっているテーマは受けがいいんじゃないかという実験です。結果は、67「いいね!」でした。まあ、もう少しちきりんさんをdisったり、あおったりしないいとダメですねw怖くてそんなことできませんがw

前回のGoogle先生時価総額VS日本ネット企業時価総額の第2弾ということで書いてみたのが「Google先生が一晩で3兆円も大きくなったと聞いて、日本のネット企業の現有戦力を確認してみた。」という文章です。Googleモバイル広告の成長が加速して株価がぐーんと上昇したというニュースを受けて書いてみました。結果は459「いいね!」でした。まずまずですね。

GoogleTwitterとかみんなが知っているネット企業を取り上げると案外受けがいいのはわかっていたんで、次はもう少し世界全体のネット企業の状況を俯瞰してみようということで「これが世界のネット企業ベスト100だ!」を書いてみました。こちらはかなりバずりまして、2,240「いいね!」いただきました。情報の洩れや誤りも多いので書き直したいと思っているんですが、なかなか時間がなく今日に至っております。すみません。

そして10月の終わり、たまたまぼくの名前「ヤナティ」でエゴサーチしてみたところ、検索結果で1位になっていることに気づきました。記念で「ヤナティファンド誕生!その秘密に迫る。」という文章を書いてみました。結果は最低の2「いいね!」。そりゃそうですよね。「いいね」しずらいですよねw

11月に入って、世の中は食品偽装の話題で持ち切りになりました。社会の過剰な反応を風刺しようということで「2020年、偽装のない東京へようこそ。」という文章を書きました。こちらは77「いいね!」いまいちでしたねw

ずっとふざけた話ばかり書いてきたので少しはまじめに経営情報ぽいことを扱ってみたのが「フェイスブックの苦悩とテンセントの憂鬱。」という文章です。巨大な時価総額になったネットの巨人2社の問題点を指摘してみました。ところが残念ながら8「いいね!」みんなあんまり興味ないんですね。特にテンセントなんてどうでもいい?w

サイバーエージェントの藤田さんのブログに少しからんで「「ユーザー目線の違い」に付け足したいこと。」という文章も書いてみました。前回のちきりんさんより数字はよくて155「いいね!」いただきました。誰かのブログに絡むっていう手法は絶対ありですねw

次は「ヘテロトピア・マーケティング」という誰も使っていない言葉を持ち出して、マーケティングの発想法も書いてみました。が、これは2「いいね!」でした。タイトルがわかりずらいってのもあるんでしょうが、マイノリティの中に未来のマジョリティが隠れているという考え方が伝わりずらかったのかもしれません。

そして、最後が来年はNISAもはじまるので個人向けに投資情報的な文章にチャレンジしてみようということで「ROE」だけに話を絞って、どんな会社を機関投資家は狙うのかという内容にしてみました。「外国人は事業上手がお好き。」というタイトルはちょっと悩みました。これじゃあさすがに何の話かどうかわかりませんからね。最初はもっとマリリンモンローの話盛りだくさんで書いていたんですが、だんだん誰かに怒られそうな内容なってきたんで、ちょっと中途半端でしたがwリリースしました。結果は186「いいね!」でした。

つらつら書いてきましたが、そもそもブログなんてのは商売でやっていない限り、自分の書きたいことを書くものですから、読まれる読まられないなんてのは2の次なんですよね。自分の書きたいことと、世の中の知りたいことが時々クロスするとそこにごくまれに価値が生まれるんでしょうね。ということで、来年も暇な時間を見つけて適当なことをつらつら書きますのでよろしくお願いします。年内もう1本いけるかな?

@ankeiy

外国人は事業上手がお好き。

みなさん、お元気でしょうか。だいぶ2013年も終わりに近づいてまいりました。気を抜かないでいきましょう。さて、先日、ブログのアクセス数回復のために書いた「ヘテロトピア」の記事が、やはりヘテロトピア的過ぎて、まったくの不発に終わりました。そこで気を取り直してもう1本投入を決意いたしました。

またまた株の話なんですが、ぼくは証券の専門家でもなんでもないので話半分に聞いてくださいね。今日は外国人投資家の話です。最近はデイトレードだのNISAだの株式投資を始める人が増えているようですけど、日本人の個人投資家ってまだまだ少ないんですよね。

「株は怖いもの」「不労所得はいけないもの」なんて考えが相変わらず根強いですからね。グローバル資本主義の世界は金融に牛耳られていて、そんなこと言っていたら、絶対に金銭的なセーフティーラインを持つことができないんですけどね。ダイジョブでしょうか?

ぼくは昔、よくこんな風に考えました。例えば500万円を株式運用しているときは、年収500万円の従業員を一人雇用して、働いてもらっている。1000万円のときは2人雇用。って感じでね。運用利回りはその従業員が稼いでくれるって思いました。自分はその会社の社長って考え方ですね。どんな従業員を雇うのかは自分次第。突然、従業員が辞めちゃったりしますw。でも株式投資を「自分が社長で会社を運営している」感覚に置き換えることはすごく大切だと思いました。だって、自分の会社だったら少なくともその市場が儲かるかどうか一生懸命調べるだろうし、ましてや自分がわからない業界には従業員を送り込まないですよね。

ちょっと話はそれてしまいましたが、まだまだ未熟な日本の株式市場に上場している企業の株式も日本人の個人投資家よりも、外国人投資家の投資動向によって価格が大きく影響を受けるわけです。つまり、外国人好みの企業の株価が上昇するわけです。

それでですね。じゃあ外国人ってのはどんな企業が好きなのかっていうと、そりゃあ、間違いなく、儲かっていて株価がぐんぐんウナギのぼりだったり、たくさん配当金を出してくれるようなところが好きなんですけど、もう一つ、重要な見方があります。それがROEです。ROEってのは会社の株主資本(その会社が株主から投資してもらったり事業で稼いだ資金って思ってもらっていいと思います)をどのくらい上手に投資して利益を得ているかという指標です。

もうちょっと話を簡略化しますね。たとえばここに1000円があって、これを投資して1200円をゲットしたとします。200円の利益ですね。1000円の資金を使って、200円の利益を得たわけですから、この場合ROE20%ってことになるわけです。資金が2000円だった場合、仮に同じ200円稼いでもROEは10%になってしまいます。当たり前でけど、小さな資金でたくさん儲けたほうが資金効率がいいわけですから、「事業上手」ってことになるわけですね。

経営者に求められるのは、市場のサイズを的確に判断して、その市場のサイズに合う最小限の資金で最大限の利益を引き出すセンスということなります。ときどき、むやみに大きな増資をして、市場サイズを見誤り、マーケティングを失敗して、わずかな利益しか生み出せない、あるいは利益しか出せないような経営者もおりますが、このようば場合は「たにやん(@t_taniyan)」という人に怒られますw。

業界用語でよく「資金を溶かす」などといいますが、ぼくは以前からこれは不適切な用語だと思っています。この場合、資金がなくなるということは不可逆的なわけで、溶けた水を再び氷にもどすようなことはできません。つまり「資金は消えた」が正しいと思いますw。

だから、自分の会社が保有する資金と市場のポテンシャルを常に意識して、最大限の利益を出せる経営者がすごいわけです。よくたくさんの投資資金を集めた起業家が褒められていますが、その市場サイズをどう見ているのか、そこから利益をいかに効率よく引き出すのかという方が重要でときどき、何をやっているんだろうかと疑問に思うようなことも・・・(ドキューン、あ銃声が・・・・)

おっと、まただいぶ話がそれてしまいましたが、今回はこの外国人が大好きなROE(事業上手指数)を参考に、国内の主要ネット企業の状況を見てみましょう。

まずはこちらの表です。主要ネット企業のROE予想をランキングしてみました。

1位のガンホーは異常値になっていますがw、これは急にパズドラがヒットして小さな資金で大きな利益が生まれたからですね。以下、40%台をたたき出しているカカクコム、スタートトウデイ、リブセンスは尊敬に値します。けれどもここで注意が必要なのは率だけで見るのではなくある程度事業規模も考慮しなければなりません。というのも10億円で1億円の利益を出すのと、100億円で10億円の利益を出すのとでは、100億円の方が大変かもしれないからです。事業規模が大きくなればなるほどROEは低くなる傾向があります。そう見ると、やはり楽天の24%とかすごいですよね。ヤフーは利益率の割に株主資本が大きすぎるのかもしれません。孫さん戦略の結果なんでしょうけどw

次の表をみてください。これは外国人の持ち株比率ランキングです。

1位のMonotaROと2位のYahoo!は大株主に外国人がいるいわゆる外資系wですからちょっと置いておいて、やっぱりすごいのは楽天、カカクコム、サイバーエージェントの40%オーバーでしょうか、ほぼ2人に一人の投資家が外国人って感じです。もうその国は日本じゃないですよねwエムスリー、スタートトウディ、デジタルガレージDeNAの30%オーバーもすごいことですよね。一方、高い成長をしているガンホーは最下位ですが、きっと外国人がウオッチできないくらいの急成長だったのでしょうwこれはこれですごいですねw

次の表はぼくが勝手に作った「外国人おもてなし指数」です。ROEと持ち株比率を使って、どんだけ外国人を気持ちよくしているかを表にしてみました。

MonotaRO、Yahoo!を除くと、カカクコム、スタートトウディ、DeNA、エムスリーは高い外国人満足度を示しているんじゃないでしょうか。逆にマネックスは外国人比率は高いものの、ちょっとROEが振るわず、満足度が下がってきている可能性もありますwそんなわけないかw適当です。

そしてこの最後の表は、外国人から見た「潜在LOVE指数」です。なんのことはないROEが高いのにまだまだ持ち株比率が低い企業ランキングつうだけです。

おっと、目の錯覚でしょうか。2番目のファンコミュニケーションズというところになぜか、ブルーの網掛けが、これは何でしょうか?謎です。

さて、余計な話をつらつらと書いてきましたが、要は外国人に好まれそうな銘柄を狙えってことですよね。これから米国の経済がどこまでグローバル株式市場を引っ張るのかわかりませんが、外国人は虎視眈眈と日本企業投資を狙っていることは間違いないでしょう。

最後に、これだけは書いておきたいことがあります。それはぼくは昔から、残念なことにエッチビデオは日本人派ということです。友人の伊藤くんはしきりにぼくに洋モノを勧めてきましたが、ぼくはまったく興味がありませんでした。それは今も変わりありません。残念な話です。

@ankeiy

ヘテロトピア・マーケティングのススメ。

みなさん、お元気で師走をお過ごしでしょうか。しばらく更新しなかったら、だいぶブログへのアクセスも減ってしまいました。これでは「なんとなくまずい」ってわけで、「てこ入れ」でこの文章を書いています。(何がまずいのか自分でもよくわかんないんですけどね)というわけで、みんなの党も分裂したことだし、たまにはマーケッターらしいことを書こうと思います。

今回のテーマは「ヘテロトピア」なんですけど、なんのこっちゃかわからない人がほとんどですよね。ぼくも先日とある会合ではじめてこの言葉の意味を知りました。今月8日まで舞台芸術の祭典「FT(フェスティバル東京)」で「東京へテロトピア」という作品が発表されていて、それで話題に上ったんですけどね。この「東京ヘテロトピア」っていうのは高山明さんという方が中心となって演出され、東京の中にある「ヘテロトピア」を巡りながらラジオ放送を聞くといった舞台演劇の枠組みを大きく逸脱した、なんだかよくわからない、そう、とてもとても実験的作品なんですよ。これはこれですごく興味深いんですが、今回はこの難しい作品の話ではありません。ぼくのアンテナに「ビビビ」ときたのはこの「ヘテロトピア」という概念なんです。

ヘテロトピア」ってのはもともと医学用語らしいです。「内臓が本来の場所とは異なる場所にある異常」という意味らしいです。これをミッシェル・フーコーというフランスの哲学者が社会現象と結び付けて、「現実の中に位置は占めているけど、あらゆる場所の外側にある異質な場所」というような意味で使ったことで一般化されるようになったみたいです。なんて言ったって難しくてよくわかんないですよね。ぼくもよくわかんないので簡略化して図にしたいと思います。

これです。今回は豪華に筆ペンを使って描きましたw

(いつも思うんですが、どうしてぼくって図表を描くのがうまいんでしょうw)

それでですよ。ここからが本題なんですけど、この「ヘテロトピア」っていう場所は社会の外側に異質なものとして追いやられているんですが、実は社会と深く結びついているとフーコーさんは言うんです。そして、この小さな異質な場所をのぞき込むと、みんなが暮らしている社会の現実が逆によくわかるかもしれないと考えるわけです。

よく海外に住んだ経験のある人が、日本のことが良く分かったとか、好きになったとかいいますけど、これとまったく同じだと思うんです。日本人だから日本とは離れられない。でも、外で異質な場所に置かれて初めて本丸が理解できるということなんですよね。

そこでぼくは「ぴーん」ときました。

「ははーん。テレビでオネエキャラが人気なのはそういうことなんだ」

もう賢い人なら理解できますよね。オネエというのは社会で異質な存在です。ですからこの異質な存在はテレビ画面を通して、「ヘテロトピア」を覗きこむことができる望遠鏡なんですよね。これによって視聴者はなんとなく自分のいる社会の良さや逆に悪さを理解することができるわけです。だから人気が出るんです。テレビ局もはずせないわけです。

そこで、ぼくはまたまた「ぴーん」ときました。

「ははーん。2丁目がぼくを魅了して止まないのはそういうことなんだ」

そうなんです。なぜぼくが2丁目になぜ魅力を感じるか。それは2丁目そのものがヘテロトピアなんですよね。そこを訪れる。そして知ることで、ぼくは現代社会を理解しようとしていたんです。

そこで、ぼくはまたまたまた「ぴーん」ときました。

「ははーん。いけてないビジネスと、いけてるビジネスの差もそこにあるんだな」

頭のいい日本を背負って立つようなみなさんなら既にお解りなりましたよね。そうなんです。いけてないビジネスというのは「現実社会」ばかりを見て「コト」を起こそうとしているんです。現実社会を一生懸命調査して、やれマーケティングデータがどうだとか、やれトレンドがどうだとか。ところがみんな必死で「がんばってるよー」とビジネスしているつもりなんですけど、みんな同じものばかり見ていて、みんなと同じ行動しかできないわけです。仕方ないですよね。だってそれが社会なんですから。一方で、いけてるビジネスっていうのは、「ヘテロトピア」を見ているわけです。それでいて現実社会のことを他の人とは違う視点でとらえている。そして時代を良く分かっているというわけなんです。

そこで、ぼくはまたまたまたまた「ぴーん」ときました。

「ははーん。うちの会社のやっている成功報酬型広告ってやつはちょっとヘテロトピア的じゃないですかね」

そうなんです。広告ビジネスってTVCMや新聞広告が王道なんですよ。だって広告市場6兆円のうちほとんどがマスメディア向けの純広告で成り立っているわけですから。ネット広告市場だって成功報酬型広告ってのは小さなマーケットなわけです。そうですそこはまさにヘテロトピア的な悲しいワールドなんです。でも、そこを覗くってことは、実は広告ビジネスを最も良く知る方法の一つなわけです。

「なんだよ。俺たちのビジネス結構いけてるじゃん。」

うちの会社のスタッフがどう百歩譲っても「広告業界の中でも、ずば抜けて広告ビジネスに詳しくて優秀だなあ」と以前から思っていたんですが、そういうことなんですね。(なんかやだなあ。この文章、自慢話のようになっちゃって。本意じゃないけど流れ的にしょうがないですよね。)

まあ、ぼくの存在そのもものが「ヘテロトピア」的かもしれないということで、それに免じて今回だけは許してくださいw。

@ankeiy

「ユーザー目線の違い」に付け足したいこと。

みなさん、おはようございます。今年も残すところあとわずかですが、風邪をひかないように元気出していきましょう。本日はサイバーエージェントの藤田さんのブログを読んでちょっと付け足したくなったのでこの文章を書いています。

「ユーザー目線の違い」

セブンイレブンの鈴木さんや藤田さんがおっしゃることは全くその通りだと思います。

「顧客のために」と「顧客の立場に立って」は違う。
子供のために子供を叱っているつもりでも、
子供の立場に立ってみればありがたくもない。
それと同じ。

自分ではユーザーのために必死に考えたつもりでいるけど、実は自分がそうしたい。そうなりたいという願望で物事を組み立てていたという話ですね。


まあ、こういうことって顧客に対してじゃなく、友達関係や家族全般でありますよね。「あなたのために言っているのよ」っていうやつです。やっかいですよね。相手は自分のために言っているといっているのでむげにもできない。でもかなりうざい。


ぼく子供が二人いるんですけど、子供が小さい時よく近所のご家族(やっぱり小さい子がいる)とレストランとか居酒屋とかで食事しました。そのときにいつも心に引っ掛かることがありました。

テーブルに着くと、必ず親同士がまず子供に何を食べさせるか、子供の好き嫌いや子供に合うもの合わないものを決めて、子供のためのオーダーを優先させるわけです。そんなとき、ぼくはいつもちょっと違うんじゃないかと思っていました。

「食べるものを頼むんじゃなくて、頼んだものを食べさせるべきじゃないかと。」

つまり、ぼくはいつも大人が食べたいものを頼むべきだと思っていたわけです。大人が食べたいものを頼んで、その中から、子供が食べられるものを食べるようにする。こうすることで、子供の食べられるものの種類は広がるし、いろんな味に出会う機会が生まれる。大人が優先なんだと思えば、大人への憧れも生まれる。


ところが、親がいつもこの子たちはハンバーグが好きだからといってハンバーグをオーダーしていたら、その子はハンバーグだけにしか出会えないわけです。家庭ならいざしらず、レストランとか特別な空間にいるわけですから、どんどん子供たちの世界を広げるようにしたほうが将来いいんじゃないかと思うわけです。苦くて食えないものがあれば何で大人はこんなものを好んで食べるんだろうかと考えるだろうし。酒飲んでいて、自分たちの食べたいものが出てこなければ、納得いかないだろうし。どうしても腹が減ってしかたなければ、「これ食べたい」とリクエストするかもしれないですし。

まあ、いずれにしても大人が子どもに合わせている世界がすごく嫌な感じでした。大人の世界に子供を合わせさせるべきだといつも思っていました。


この発想は、ぼくの仕事の取り組み方の中にもいろんな場面で出ているとおもいます。第三者から見れば一見、これは顧客のためじゃない、あるいはスタッフのためじゃない、取引先のためじゃないと思えるようなこともあるかもしれません。けれども、そこでは必ずその瞬間のことよりもその先、そのビジネスがどう発展しているのか自分でできる限り想像し、いまのアクションを決断するべきだという気持ちが働いているわけです。

ぼくが、すごいなあと思ったのは、創業当時の楽天です。楽天市場をささえるRMSというシステムお世辞にも、当時使いやすいものではなかったと思います。けれどもそれを利用する店舗側にどう使えばいいか考えさせ、店舗のマーチャンダィジングがマーケティングを成長させていくプロセスを持っていた。もし、あのときRMSが素晴らしい仕組みで店舗が何も考えずにあらゆることが自動化され、綺麗な商品画像がサイトに並ぶようなところに開発の焦点があたっていたら、極端な話ですが、いまの楽天市場のような世界で唯一のモールビジネスには育っていなかったと思うわけです。


ぼくは、この10年間、当社の営業の顧客に対する値引きに厳しく対処してきました。

「値引きをするなと」

これがいまうちの会社の営業力の源泉になっているかもしれませんが、なぜ競合に敗れても値引きをしないことにこだわらせたかというと、営業から考えると、値引きする=顧客のためという安直な発想に陥りやすいからです。値引きをした瞬間、営業も顧客も考えることを放棄してしまう。ところが、もしきちんと負担になる料金が発生するとなると、顧客はその料金の元を取るために必死なるし、営業もその料金に見合うための提案を必至に考える。もしかしたら顧客自身も社内の稟議を通すために様々な努力が必要なるかもしれない。だからいいわけです。

極端な話「値引きをしないこと=顧客主義」だと思います。

自分たちが覚悟してつけた値段で売れなければ、ぼくらの商品に力がないわけです。
「出直してこい!」ですね。


仕事に対する厳しさというのは、言葉を変えるとプロフェッショナルの仕事というのは、自分に対して厳しいのは当たり前ですが、顧客に対しても、取引先に対しても厳しいわけです。


(今日は忙しいので落ちはなしで終わりにしますwすみません。)


@ankeiy

フェイスブックの苦悩とテンセントの憂鬱。

女子社員から「社長がふざけたブログを書くから私たちまでふざけた人間に思われるじゃないですか。激おこぷんぷん丸!」とか、出版社の人から「そのうち”じゃねーし”とかいう象が登場する”夢がかなわないぞう”とかいう本を書くんじゃないですか?」(ギクッ)とか言われている今日この頃ですが、みなさんお元気でしょうか。

私のエレガントな性格が最近歪曲され、みなさんにきちんと伝わってない気もしますので、本日は真面目な文章を心がけてお届けしたいと思います。といってもあまり書きたいこともないので、最近ちょっと興味を持っているSNSやチャットツールのユーザー獲得競争について語ってみたいと思います。

まずはこちらのグラフをご覧ください。これは最近の世界の著名SNS、IM、チャットアプリ、ミニブログなどなど、まあ、いわゆるソーシャルコミュニケーションツールののアクティブユーザー数比べです。

ユーザー数では、どーんとやはりフェイスブックが君臨していますよね。先日発表になった3Qの業績発表でも予想を超える売り上げと利益をたたき出し、モバイル広告の売上もぐんと伸びて、フェイスブックの勢い止まらずという印象を市場に与えました。

ところが、株価はこの好業績を見てもいまひとつ反応しませんでした。市場は正直なんですよね。市場は何かを怖がっているのです。それはいわゆる”フェイスブック離れ”です。栄枯盛衰、はじめあれば終わりあり、ってことですけど、市場は慎重にそのシグナルをウオッチしているわけです。

しかし、フェイスブックとしてはこんなところでつまずいてはいられません。創業者ザッカーバーグ氏の夢は世界征服です。現在時価総額12兆円ありますが、30兆円を超えるGoogleの半分以下です。Google先生をけちらし、文字通りのフェイスブック社会を作り上げるためにはさらにユーザーを増やして、増収増益を続けていかなければなりません。

ところが最近、少し怪しいシグナルぽいものが出てきてしまいました。それは若者を中心にフェイスブックの利用が低下してきていないかとうものです。これはフェイスブック内部の人間も認めるところです。それでこんな記事が出ちゃたりするわけです。
英語が読めないみなさんにかわって私が直訳しましょう。「10代が言っている。さよならフェイスブック。こんにちはメッセンジャーアプリ梓みちよは決して歌いません(ってこういうこと書くか誤解されるんです)

要は若者はもうフェイスブックをあまりクールだとは思っていないかもしれない。家族や友人でがんじがらめになっているフェイスブックより手軽なWhatsappのようなメッセージングサービスの方がかっこいいじゃんって感じなっているんじゃないかというような話です。先に上げたユーザー数のグラフでもWhatsappがすごく支持されていることがわかりますよね。さらに、深刻なのはウィーチャットやLine、カカオトークなどのチャットアプリの台頭です。世界のソーシャルトレンドはフェイスブック的な深いソーシャルグラフより、軽くて速い「グルーピング」でつながるチャットアプリに移ってきているんじゃないかという指摘です。

ご存じのようにフェイスブックは、個人データをどんどん入力させてオープンにさせてソーシャルグラフを濃いものにしていくことを目指してきました。それがこのサービスの根幹にあるといっても過言じゃないと思います。ところがチャットアプリはそんなことどうでもいいじゃん、「要はコミュニケーションが取れればいいのよ」というところにフォーカスしているわけです。そのため巨漢フェイスブックはいきなりトレンドがライトになったからって急激には舵をきるわけにはいかないのです。

もう1点重要なポイントがあります。それはマネタイズの問題です。フェイスブックはその利益のほとんどを広告収入から上げています。ソーシャルデータを活用した広告が想像以上に効果がよくそのおかげで12兆円の時価総額がついているといってもいいでしょう。一方、チャット系のサービスの収益源はゲームです。先ほどのグラフでQzone(QQ)やウィーチャットを運営するテンセントなどは売上の半分以上はゲームなのです。つまり、軽いメッセージ&チャット系のサービスでもゲームを利用すれば巨大な利益を生み出すことがすでに証明されているわけです。けれども一方でフェイスブックのゲームはといいますと(Zyngaとか一時話題になりましたが)、深いソーシャルが邪魔をしてなのかよくわかりませんがどうもお寒い状況なのです。

こういう現状を見るにつけフェイスブックは焦ります。そんなこんなで米国で急成長しているSnapchatのようなサービスに3000億円などという高い値段をつけて買収提案をしたというようなニュースが流れてくるわけです。
スナップチャットがフェイスブックの30億ドル買収提案を拒否

拒否されたなんて書かれるところがフェイスブックの苦悩を物語っているわけです。ちなみにスナップチャットはライバルのテンセントから200億円程度の出資を受けています。というわけできっとフェイスブックの経営陣はカカオトークやLineに買収オファーを出したくなるほど苦虫を噛んでいるんじゃないかと思うわけです。

一方、フェイスブックのライバルと目される中国企業テンセントもウィーチャットのユーザー数が急伸しているし、巨大な中国マーケットも控えているし、ゲーム収益の伸びが直近でさらに高まっているし、時価総額も10兆円近くあるし、盤石な状況に見えるのですが、やはり株価の方は慎重に推移しています。

なぜか、それは中国にもう1社あるネットの巨人「アリババ」が総力を挙げて、ソーシャルチャット分野で巻き返しを狙っているからです。中国一、いや世界一のモバイルキャリア「チャイナテレコム」と組んでアプリを配布しようと企てたり、ユーザー10億人獲得を高らかに宣言しているからです。アリババが本気になればかなりヤバそうです。アリババのバックには日本のソフトバンクもついます。いつでも孫さんの頭が光っています。

さらにさらにアジア発の第3極Lineやカカオトークだってだまちゃあいません。両社ともすでに来年の上場の準備に入っているのではないかと観測され、Lineなどは年内に3億ユーザー突破が確実視されているわけです。たとえ、創業16年?、老練な経営で評価の高いテンセントですら、この先どうなるかはわからないわけです。

あま、結局のとろころ、ユーザーから見たら(ミニ)ブログ系サービスとソーシャル系サービスがそれぞれ1つずつあれば事足りるんじゃないかと思いますので、この2つの席を巡ってこれからも熾烈な戦いが展開されるわけです。

まあ、Lineに「女子会」というグループを作って女子とのチャットを楽しんでいるおっさんにはどうでもいい話ですけど。

@ankeiy