人生が変わる、自分が変わる、人脈の作り方。

でたあーー。怪しいこの自己啓発ぽいタイトル。サンマーク出版ぽくないですか。(ぼくもサンマークから本出してますからw)でもね。こういうストレートなタイトルつけるとやっぱりそれなりに本は売れるらしんですよね。読むことが目的な読者って大勢いますからね。自分と少しでも関係するワードをいつも探しているわけです。

さてさて、今日はなぜこんな話を持ち出したかというと、どうも人脈作りの考え方が、このソーシャル時代においても「まだだいぶ昭和なんじゃないかなあ」と、最近思ったからです。まだイノベーションが起きていない分野なんですね(笑)

「ネットよりリアルでたくさん人に会うことが大切だ」---確かにその通りです。僕もそう思います。

でも、人に会うことが目的な人はそれでいいんでしょうけど、その人との出会いを自分の人生に生かしたいなんて思っていたらちょっと違う目線も必要かなあと思うわけです。というのも、最近ぼくは引っ越しをしまして、その際に、大量の名刺が出てきました。そりゃあぼくもビジネスマンの端くれですから、名刺交換しますよね。それがたまりにたまってものすごい量になっているんですけど、この名刺交換の先に何か生まれているかというと、悲しいことにほとんど何もないんですね。

昭和のころ、そうネットもソーシャルもなかったころ(遠目)、情報ソースってのは人脈がすべてでした。ぼくもいろいろなビジネス交流パーティーみたいなのに参加して、いろんな人と出会いを広げていったわけです。だってほんとに口コミが重要だったんですから。○○新聞の○○さんはゲイだとかw、今度できるお店は内装がすごいとか、○○出版で今度新しい女性誌が出るぜなんて話は全部、人づてに伝わってきますからね。だから人に合わないと何も始まらなかったわけですよ。名刺交換して、電話で話して、必要なら会う。これがビジネスをうまく回すための黄金の法則だったわけです。


そしてね。いまソーシャルな時代になってもこの考え方ってのは、あまり変わってないんですよね。もっと言うと、どれだけ偉い人を知っているか、どれだけメンターを持っているか、どれだけ知り合いに専門家がいるのかとかね。若い人の中にはそういうことが人脈を作るうえですごく大切なことと考えている人も多いんじゃないでしょうかね。また、大人がそいう若い人たち相手にいろいビジネスしますからね。困ったもんですw


でもね。冷静に考えてくださいね。この昭和のころに欲しかった情報って、今その何十倍、いや何百倍にもなって、ネット上にあるじゃんということなんです。とんでもない情報量なんですよね。こんな話すると「いやそんなことはない。人脈は永遠だ」なんて反論くるかもしれないけど、そんな人ほどエゴサーチしているんじゃないですかね。自分も知らない自分を知っているのは誰だ?ってねw。

これだけ時代が動いても、不思議なことに人脈を増やしてもっともっと情報が欲しいという考え方にあまり変化がないんですよね。情報が増えて、不安が増長する。だからメンターが欲しいって、だから新しい人を次から次に求める。という総駆り立て体制みたいになっても、誰もなんとも思わない。

いま大切なことって逆に情報を減らすことじゃないでしょうかね。情報を減らすための人脈作りってどういうことですかね?

半沢直樹見てますか?(またお前は半沢を出すのかw)半沢直樹が10倍返しをするプロセスで様々な情報をもとに、いろいろ決断していきますよね。そこに注目してほしいんですけど、情報はいろんなところから集まるけど、彼が決断するポイント、そこには必ず奥さんがいますよね。上戸彩が発する一言やアイディアが半沢の決断を大きく促すわけです。みっちーが外野でわいわい言っても、部下が進言しても半沢は動きません。けれども奥さんの一言ではぐっと決断に踏み切るわけです。


これ奥さんが、半沢直樹の決断のための「リトマス試験師」になっているんですよ。イケダハヤト師でじゃないですよ。揺らぐ、悩む、その最後に赤なのか青なのか決めてくれるのがリトマス試験師なのわけです。


ここまで書いたら、賢い読者のみなさんならお分かりになりますよねw。そう、いま最も大切な人脈というのは、情報を与えてくれる人でもなく、著名な指導者でもなく、決断の際に立って判断を促してくれる人だと思うわけです。このリトマス試験師は、ネガティブな話をするかもしれません、あるいはさらに迷わせるような情報を与えるかもしれません。けれども、決断する本人がその人に話に絶対の信頼を持っている、そこが大切なんだと思います。

自分の周りにYesマンばかり置く経営者とか、ちょっと反対意見をするとすぐ切れる恋愛相談にばかり来る友達とか、いますよね。そういう人たちは、間違いなくあなたのことを決断の際には置いていないということだと思います。


このリトマス試験師、実は数はいらないんです。奥さん一人でもいいし、彼女彼氏でもいいでしょう。先輩でも友だちでもいいと思います。要は決断の際でアルカリ性なのか酸性なのか、はっきりモノを言ってくれる人です。

最後にもう一度書きます。情報はすでにたくさんあるんです。昭和のアドレス帳のようにLineに大勢の知人を並べる必要はありません。大切なのは最後の決断の際になくてはならない人を、人脈として持つことだと思う次第です。

まあ、本来であれば、こんなことぼくたちは18歳になるまでに十分学んできているはずなんですが、社会に出てから、「人脈の作り方」とか「指導者との出会い」のような大人のビジネスに巻き込まれて混乱させられているんですよね。

さて、一番大切な人脈について一度考えてみようじゃないですか(夏の終わりだからちょっとマジでw)

@ankeiy