ロト6に見る損する人得する人について。

もし、あなたの友人が宝くじで1億円当ったことを知ったら、あなたはどう思うでしょう?「おめでとう」なんてにこやかに言いながらも、心の中では嫉妬心がモヤモヤ。宝くじの確率を考えて、当りくじを引けない自分の劣等感を正当化し、友達が当選金で身を持ち崩す一般論を持ち出して、友人が将来不幸になることを想像する。
きゃーーー!人間って嫌ですね。表と裏がまったく違うじゃないですかあ。でも、心配ありません。ぼくの愛に裏表はありませんよ。奥さん。

いや、世の中では面白いことが起こるものです。先週のロト6のニュース読みましたでしょうか?2等の賞金が57100円で、3等の賞金が33万8700円、本来確率的に2等の賞金のがずっと高くなるはずなのに、3等の方が高くなってしまったというニュースです。なぜ、そんなことが起こったかというと、人気米ドラマ「ロスト」の中で主メンバーの一人が宝くじを当てた当選番号が、2等の数字と一致してしまったからだそうです。せっかく厳しい確率をくぐりぬけて2等が当ったのに「残念〜」としか言いようがありません。

つまり、ロストを見て、「これはっ!」と思った人が、その番号で毎回ロト6を購入していて、そういう人が多数いたために、当選金額が逆転してしまったというわけです。
このニュースには「珍しい」で済まされない現代の闇が隠されていると思いました。(大げさだっつーのw)実は世の中でこういう不幸が日々たくさん起こっているのではないかということです。

たとえば、恋愛。なぜ私は幸せになれないのだろう?私はいつ結婚できるの?なんて思っている老若男女は多いのではないでしょうか。こういう人の中には実は、このロト6でダメくじを引き続けている人が大勢いる可能性があるのです。「私はこんなお洒落して、ダイエットして恋愛本読んでなんでダメなんだろう?」そう、そういう人たちは「ロスト」が提示したラッキーナンバーと同じような情報、つまりメディアが作り出す理想情報をもとにみんなで同じ番号を買っているため、かなり難易度の高い恋愛にたどり着いても結局は「あちゃー」な貧乏くじを引かされてしまっているのです。

これは仕事でも同じですね。高学歴でMBAとって、最新のマーケティングでいざ出陣しても、結果はさんざんなんて人もたくさんいます。何であんなに能力の高い人がビジネスに失敗するのか、まわりからみても不思議です。それもやはり、メディアあるいはそれが生み出す社会が作り上げる価値観にとらわれて、本人も気づかないうちにみんなと同じ番号を買ってしまっているからじゃないかと思います。運良く2等くらいに当選しても、得することの少ない人生を選んでしまっているわけですね。

自分で人生を選ばなければならないときは、できるだけ周りと違う番号を選べるように努力する。それがいかに大切かということを、ロト6事件は論理的に説明してくれる壮大な社会実験じゃないでしょうか。良さそうな番号を選ぶ努力じゃなくて違う番号を選ぶ努力っていうのみそですね。奥さん。

@ankeiy