那覇マラソンを上手く走る方法。別にホノルルでもいいけど。

最近すっかり、書くことを忘れておりました。気がつけばもう11月も終りじゃないですか。今年もNAHAマラソンがすぐそこにまで近づいているでございますね。確か12月4日でしたよね。
ということで今回は、フルマラソンに挑戦する人のためのまじめなお話をしたいと思います。なんてったってぼくは、バースデーラン協会会長(意味が分らない人は確認してね)でもありますし、来年はバースデーラン会員が増えることを目指して、マラソンランナーのみなさんに少し媚を売っておこうという作戦です。


もちろん、ぼくも今年の那覇ラソンに参加いたしますよ。今回で5回目です。過去4回の記録とあわせてどんな練習をしたのかを書きますね。記憶があやふやなので数字はそんなものって感じで読んでくださいね。きっと参考になると思います。


その前にNAHAマラソンってのがどんな大会なのかってことをざっと紹介しますね。今年の参加者数は2万5千人です。日本有数な大きなレースです。東京マラソンが始まる前は国内最大だったんじゃないですかね。参加者は本州や海外からも大勢来ますが、地元の方がすごく多いという印象です。今年で27回になるそうですから、沖縄で大切に育てられてきたスポーツイベントなんですね。沿道の応援が最高に温かいです。子供たちがエイサーを踊って、近所のおばーが「サーターアンダギー」を配るって感じの応援で、42.195キロ絶え間なく声援が飛びかいます。


12月のくせにレース時の気温は20度を越えたりしますから、マラソン大会としてはかなり暑いんですが、海風があるので、体感温度はさほどでもありません。はじめて参加する人には、少しプレッシャーになるんですが、6時間15分という制限時間があるんですね。ぎりぎりで走っていると後ろからバスが追いかけてくるそうです。怖いですね。


さて、ぼくの過去の那覇ラソンの記録ですが、

1回目 4時間41分 3929位  41歳 

2回目 3時間35分 742位  44歳

3回目 3時間23分 510位   45歳

4回目 4時間14分 2302位  46歳


それぞれどのくら練習したかというと、1回目は8月末くらいから走り出して、9月、10月、11月と月間150キロ〜200キロくらい走ったと思います。レースまでに500キロくらいですかね。膝の痛みをごまかしごまかし走りました。2回目は8月末から月間250キロ程度でトータルで800キロくらい。3回目は8月末からレースまでに1000キロちょっと走りこみました。4回目は900キロくらいですかね。4回目は写真撮影しながら走ったので参考記録です。

ラソンなんて正直なもので、(悲しいことに)トレーニングで走った距離に比例してしかタイムがよくならないんですね。

3回目が自己ベストなんですけど、さすがに1000キロ以上走りこんだら、サブ3.5をクリアできました。(走っているときは苦しいですけどねw)ちなみにもしぼくがサブスリーを目指すとしたら月間500キロ、トータル1500キロくらい必要だと思います。(今はとてもそんな勇気ないですけど)

ぼくの走り込みの中身は、単純なものでほぼ8割がLSD(長距離をゆっくり、最長で35キロ)残りの2割が10キロくらいを割と早いスピードで(といってもキロ5分程度ですけどね。)

あとジョギングを始めたころ、膝が痛くて大変だったんですけど、2年目くらいからジムでスクワット系のトレーニングをして克服しました。自分なりに走っているときの弱点がわかってきたので、腹筋やハムストリングとかを個別に少し鍛えました。

だから、もしこのブログを読んでいるはじめて那覇ラソンを走る人がいたら、残念ながら走る前から、練習量でタイムが決まっていると考えて間違いないですw

ぼくが思うに、もし6時間15分以内で完走したいと思うなら、最低でも11月に月間50キロ〜100キロは必要。5時間で走りたい人はたぶん月間100キロ、トータル300キロの練習は必要だと思いますよ。(あくまでも途中で故障しなきゃですけどね)


前置きが長くなっちゃいましたけど、那覇ラソンの走り方を紹介しなくちゃですね。まず那覇ラソンはそもそも気温が高いマラソンですし、9時スタートで後半次第に気温が上昇しますので、前半をとにかく飛ばしてはいけません。35キロを過ぎてから向かい風などが吹き始めて、さらに苦しさを増大させてくれますので、できるだけ自分のペースを守って走ることが大切です。(これはホノルルでも同じですけどね)

じゃあどのくらいのペースで走ればいいかということなんですけど、それは自分の目標タイムでそれぞれですが、目安としてこんな風に考えればいいんじゃないでしょうか。

1.25キロまでイーブンペースで走る
2.25キロ〜35キロ 1の1割増し
3.35キロ〜ゴール 1の2割増し

理想の走りはスタートからゴールまでイーブンペースなんでしょうが、何回かチャレンジしましたがそれは難しいです。なので、まずは25キロまでイーブンペースで走れる速度を見つけましょう。そして25キロ過ぎたら1キロあたりの時間を1割り増し、35キロ過ぎたら2割増し作戦です。名づけて「1割2割あたりまえ作戦」です。

たとえば、25キロまでキロ6分で走れる人なら、そこまで2時間30分で到着できます。そこで25キロ過ぎたら、6分30秒くらいを目安にペースダウンです。すると3時間40分で35キロに到達です。そして残り7キロは7分20秒でがんばる。すると4時間53分くらいでゴールできるというわけです。

ラソンは自分の持っているエネルギーをいかに42.195キロの中で効率よく分配するかというゲームです。うまく走るために大切なことは、


1.今、自分の持っている力を知る。

2.どう効率よくエネルギーを使うか。

の2つにつきると思います。ほとんどの失敗は1の自分の力がわからなくて、前半飛ばしすぎることによるんじゃないでしょうか。で、問題は2のどう効率よくエネルギーを使うかです。

2万5000人が一緒に走リ出すフルマラソンですから、まずは自分と同じペースの人たちと走り出すことが重要です。事前申告タイムでスタート位置が区切られてしまいますが、その区切られた位置の中でもできるだけ前にポジションすることがいいと思います。なぜなら、もしスローペースの集団と一緒に走り出すと、自分の設定ペースを守るためにたくさんの人を追い抜かなくちゃなりません。狭い国際通りなど、もう至難のワザです。しかもジグザグ走りはエネルギーを浪費してしまいます。

次に前半の上り坂への対応が凄く重要です。10キロを過ぎると中間点まではこれでもかこれでもかというくらい上りが続きます。そこでエネルギーを最小限に抑えるため、できるだけ腕を規則正しく振り、コンパクトな走りを心がけます。そう名づけて「てくまくまやこんてくまくまやこんコンパクトにな〜れ」大作戦。気持ちは世界に日本人のひたむきさを見せてやるっていう心意気ですw

人生、上りがあれば下りもある。(まさかもあるけどねw)マラソンの場合、この下り坂が上り坂より極めて重要だと思います。というのも下りでは慣性の法則をフルに引き出すことができるからです。変に足でブレーキをかけずに、できるだけ重力に逆らわずに走るわけです。(この走りのフォームは研究に値します。後傾にならずに、意識としてはできるだけ地面と自分を垂直に維持するわけです)これによってかなりエネルギーが節約できます。(たとえ原発が動いていても節約は大切です)

自分でもちょっとスピードが出すぎちゃっているんじゃないかと思っても、それはそれでOKです。はじめに決めたペースより早くなってしまっても下りはOKです。その分上り坂で調整すればいいと思います。

とくに那覇ラソンの場合、中間点から一気に下り坂に入ります。とにかくここでうまく自然のエネルギーを体内に取り込むわけです。もちろん、足にガタがきていますから一歩一歩慎重に足を運んでください。

そして最後に難関が待っています。ラスト5キロくらいからの長い上り坂です。ここはとにかく根性です。それしかアイディアがありません。たぶん、向かい風も受けると思いますが、下を向いて歯をくいしばって2割増しのペースでがんばるしかありません。多くの人に抜かれるでしょうが、そんなことを気にしてはだめです。人生最後に笑えばいいんです。
くれぐれも「この苦しみの向こう何かがある」とか「これを走れば自分が変わることができる」なんて美しいことを考えちゃダメです。とにかくコンサマトリーにこの非日常の時間を楽しむことです。(ほんとにそんな体験したくてもできませんから)

ゴールの競技場が見えればまた新しい力が沸いてくるでしょう。不思議なことに人間、もうダメだってときでさえ、まだ余力を持っていることを実感できますよ。きっと。

ゴールした後のオリオンビールのうまさときたら、これはもう格別です。かりゆしな自分に乾杯です。このビールはフルマラソンを走った人だけに与えられるご褒美です。

ちょっとは参考になったでしょうか。なんて偉そうに書いたわりに、今年のぼくはほとんど練習をしていません。(216キロ走で故障し、47歳のバースデーランでは痔になってしまい失意の真っ只中ですw)なので今回は記録を目指すというよりも那覇ラソンを楽しむ側にまわろうと思っています。うちの会社からも10人ほど参加しますが、毎年完走しないふとどきものが数名いるので、そいつらのケツを叩きながら、写真とりながら、ツイートしながら走りたいと思います。

では、みなさんの健闘を祈ります。

@ankeiy