クールビズより自分の頭で考えるビズにならないでしょうかの件
社会人になりたてのころ、夏に黄色いリネンのスーツ買ったんですよ。菊池武夫デザインのね。なぜそんなもの買ったかっていうとね。ぼくは営業だったんですけどね。周りがみんな紺とかグレーのスーツ着ていたんでね。それに対するアンチですよ。まあ、若気の至りってやつですね。奥さん。
そしたらね。東京駅歩いていたときですよ。田舎から出てきたようなおばさんに声かけられたんですよね。「新幹線のホームはどこか?」ってね。似ていたんですよね。ぼくのスーツ。新幹線の車掌さんの制服に。
まあ、そもそも東京の夏なんてね。暑くてスーツどころじゃないですよね。ぼくが若いころは地下鉄もまだエアコンのないやつが走っていましたからね。汗だらだらですよ。何でこんなに暑いのにスーツを着なきゃいけないんだと何度思ったことか。でもね。既に抗しがたい空気ができあがっていたんですよね。営業はスーツを着なさいってね。
この前、JALの入社式の風景が話題になっていましたよね。1986年の入社式は個性的な服を着ているのに、今年の入社式は、みんな同じような黒のリクルートスーツを着ているってね。ぼくは86年当時も相当堅苦しいって思っていたんですけどね。実はいまより個性的だったというニュースを見てびっくりしてしまったのですよ。
それでね。今度のスーパークールビズですけどね。本質的な問題は「節電」じゃないですよね。このみんなが同じスーツで出勤する異常さの打破ですよね。このくそ暑い日本の夏にね。
ぼくはね。いっそうのこと、スーツなんて全廃しちゃえばいいと思っているんですよね。困るのは青木さんとコナミさんくらいですよ。いや失礼。正確にいうとスーツを着たくない人は着なくてもいいというルールにすればいいと思うんですよね。ここは一発スーツで決めていけば、自分のプレゼンスを高められるとか、スーツ着ているとなんだかうれしい人は着ればいいじゃないですかね。もともと服は道具を越えて自分で楽しむ表現なんですからね。
どこかで読んだんですけど、日本人って労働を美徳と思っているんだけど、西欧人って働くことはあまり良いことと考えていない。それは宗教や文化的な背景によるものだけどなんとなくそうだなって思うんですよ。スーツって英国から来たものでしょ。日本人は働くことを美徳って思っているだけで十分ですよ。資本家のまねしてスーツなんて着る必要ないんじゃいないですかね。働きやすい格好でいきましょうw
クールビズを率先する環境省のジーパンはOKだけど、穴あきはダメってのも笑っちゃいますよね。アナがあったら風も入るし、クールじゃないですかね。何か決めるとからなずルールの提示があるんだけど、服くらい自分で考えて選ばせましょうよ。奥さん。