2004年にGoogle株を100万円買ったら、あなたはいくら儲けたか?
4月4日付けで共同創業者Larry Page氏がCEOに就任したGoogle。2011年第1四半期の決算が売り上げ、利益ともに過去最高となったが、製品管理担当トップのJonathan Rosenberg氏が辞めるなど新体制への構築が急がれている。Page氏は一部メディアに対してAppleのジョブス氏的な経営を目指すと語っているが、その今後に注目が集まっている。
と、ニュースぽい話はこれくらいにして、googleといえば泣くも子も黙るIT企業。検索結果と広告を結びつける手法を編み出し、さらにBlogをはじめとするCGMに拡散させる錬金術で莫大な利益を生み出してきた。モバイルへの展開もいちはやく基本OSを発表し、スマートフォンのandroidOSはアプリ市場で先行するiPhoneに迫る勢いだ。現時点で唯一の弱点と言われているSNSも再び戦いを仕掛けてくるだろう。
そこで今回は上場後のGoogleの売り上げの推移と株価を拾ってみました。Googleは1998年創業。6年後の2004年8月19日米NASDAQにIPO(株式公開)をしています。IPO時の株価は85ドル。当時高すぎるのではないかといわれていた価格はその後どのような推移をたどったのでしょう。
と、その前にまずは売り上げと利益、利益率を見てみましょう。
四半期ベースの売上および会計原則(GAAP)ベースの純利益 単位:百万ドル
2008年のリーマンショック直後、大幅な減益を迫られた以外はほぼ一貫して右肩上がりですね。特にすごいのは売上に対する利益率です。最近は30%に迫る勢いだというところです。昨年、他社からの従業員引き抜きが多くて、給与を一律で10%アップしたようですが、そんなコストもどこ吹く風ですね。
Googleのビジネスモデルの強みは、やはりAdwords、Adsenseと呼ばれる広告手法です。無数の広告主とメディアを結びつけて利ざやを抜く広告ビジネスですね。今回はその売り上げに対する割合など細かいことまで触れませんが、このビジネスモデルの強みはなんといってもバランスです。特定のジャンルやエリアに不景気が訪れても、無数の広告主でリカバーでき、個別のメディアの中で栄枯盛衰があっても、新しいメディアをどんどん取り込んでいくという、まさに日々成長する生き物のようなビジネスモデルにその秘密があるわけです。だから四半期ベースで売り上げを見るとほとんど前四半期を下回ることもなく、利益もしっかり稼げるわけです。
で、このようなすばらしいビジネスモデルを持つ、Googleですからさぞや株価もすごいでしょう。というのが以下のグラフです。
こちらもサブプライム問題とリーマンショックで株価が大幅に下がっていますが、それ以外はほぼ順調に株価形成されています。最高値は2007年11月の742.24ドルです。先週の終値が530.25ですからまだまだ高値には及びませんね。
で、この記事のIPOの時に100万円買っていたとしたら、いま623万円になっていたということですね。7年弱で6.23倍ですから高い気もしますが、こんなすごい企業なのにちょっと物足りないですよね。今の株価はPERは20倍弱。さてここからまだまだ上がるのかそれとも、そろそろ限界なのかGoogleという会社をサービスだけではなくて企業としてみてみるものも面白いものですね。