杉良太郎が伝えたこと

「昨日ひとりの男が死んだ。戦って戦ってひっそり死んだ。あいつは何の取柄のないスカンピンな若者だった」しびれますね。「君は人のために死ねるか」のセリフですよ。杉さま、杉良太郎の名曲ですよ。奥さん。


ぼくは「大捜査線」の加納明、大好きだったなあ。踊らなくても杉さまかっこよかった。エンディングに「君は人のために死ねるか」が流れると、いつも一緒に歌っていましたよ。


この杉良太郎が久ぶりにニュースに登場しましたよ。被災地に車12台でつらなって、どっかんと物資支援届けたそうです。そのときにインタビューで「偽善とか売名と言われることもあると思いますが…」と聞かれたら、「ああ、偽善で売名ですよ。偽善のために今まで数十億を自腹で使ってきたんです。私のことをそういうふうにおっしゃる方々もぜひ自腹で数十億出して名前を売ったらいいですよ」と答えたそうじゃないですか。


「ああ、この覚悟なんだなあ」とぼくは思いましたよ。


今回の震災で、企業やスポーツ選手が○○円寄付したとか、○○支援しましたというニュースが流れるじゃないですか。広報からご丁寧にニュースリリース付で。なんか違和感あるんですよね。支援することは素敵なことだけど、それを自分たちのPRに使うなんてね。


マスコミなんてもっとそうですよ。被災の放送自体が商売のタネですからね。視聴率取るためにいかに感動的なシーンを切り取るか苦心しているのを見るとへきへきとするわけです。


でもね。もし、企業にもマスコミにも杉さまの啖呵のような覚悟があるんだったらどうよ。「この仕事は俺の仕事だ。同じことがお前らにできるならやってみろ」っていう気持ちがあったらね。やっているほうもそうだけど見ている方も拍手したい気持ちになりますよね。


地震2日後にアニメを流したテレ東に苦情が殺到したそうだけど、そんなときにもですよ。きっぱりと「今、この時間に子供たちにアニメを流せるのは俺たちだけなんだ」と、覚悟を持って言ってやればいいんですよ。正しいかどうかなんて関係ないよ。


その覚悟のセリフをまっているのにそれが出ないところが、今のマスコミや大企業がネットでたたかれている理由のひとつじゃないですか。世の中とずれちゃっているとろこじゃないですか。って杉良太郎が教えてくれたと思うですよ。


君は人のために死ねるか」は加納明しかいえませんけどねw