男のコンプレックスが上に向かう件

久しぶりにスーパー銭湯に行ってきました。すごく混んでいて驚いたのだけれど、2月のこんな天気の悪い日はみんな行くところがないんでしょうね。


銭湯といっても、地下1000メートルから本物の温泉を引いているというんだからバカにしたものじゃありません。露天風呂でとなりなったじーさんが「時間かけて温泉に行ってもどうせ1回、2回しか風呂に入れないから、ここのほうがずーとゆっくりできるなあ」ってしみじみ言っていましたが。秀同でございます。


私の銭湯の歴史は比較的長く、子供のころ自宅の風呂が壊れたりすると、よく父親と来たり、小学校が終わったあと友達と行ったりもしていました。田舎から東京に出てきたばかりの数年間はアパートに風呂がなく、よく銭湯にお世話になっていました。


新大久保の銭湯に通っていたときは、洗い場のとなりによくモンモン背負ったおじさんが座ることがあって、石鹸の泡をとばさないようにコンパクトに洗うワザを磨いたものです。


そんな銭湯の歴史の中で、今日、湯船につかりながらふと思いました。昔は銭湯にくると必ず、みなさんのおちんちんの大きさなどを観察していたのに、今はまったくそこに興味がないのです。で、どこを見ているかというと、みなさんのおなかの出具合なんですね。「おっ、この人俺よりいい腹しているな」とか「ああ、ここまでいっちゃ、終わりだなあ」とか。

銭湯ってのは、裸の男たちが溢れているわけです。まさに男の博物館、次から次へと男たちがやってきます。その男たちのどこを見ているのかって、それは自分がどこに一番コンプレックスを感じているかということがよくわかるわけです。


20代のころは、ぼくのおちんちんはどのくらい世の中で活躍できそうかってことが気になって仕方なかったからそればっかり見ていたんでしょうね。それが今、自分の腹の出ぐあいが子供なんかにバカにされるので、今度はみんなの腹が気になってしかたがないというわけなんです。


じゃあ次はどこが気になりはじめるかというと、たぶん神の毛、いや髪の毛でしょうね。まだ、腹のことを気にしていられるぼくは幸せなのかもしれません。年はとりたくないものですw


というわけで、男のコンプレックスはに上へ上へと移動するという話でした。